フリーランサーのコミュニティ作りを考えた理由

このWebメディアを立ち上げた理由の一つが、フリーランサーのコミュニティを作りたかったことです。
今回はなぜそう思うに至ったのか、またフリーランサーのコミュニティを構築することでどんなメリットがあるのか、などについてお話ししたいと思います。

Aug 09, 2024 フリーランス
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一般的にどんなビジネスでも、個人より法人の方がサービス料金は高額になりがちです。

いろいろ理由はあると思いますが、一番の理由は、やはり人件費をはじめとした固定費が個人に比べ嵩むからだと思います。

人間の身体でも、基礎代謝の高い人と低い人では、一日に必要なカロリーは違います。

法人の場合は基礎代謝(固定費)が高いので、必要になるカロリー(売上)も高くなるわけですよね。

Web制作会社の場合で考えると、当たり前ですが提供するサービスはWeb制作です。

なので社員には、デザイナーやコーダーなどのWeb制作の技術を持った人が在籍しているはずです。

でも社員にもスキルや得意分野などに個人差があるので、自社で対応できない案件が発生した際、外注などを利用して切り抜けようとします。

そしてその場合、会社は社員の人件費を払いつつ、さらに外注費も払う必要が出てくるわけです。

知り合いの社長さんも仰っていましたが、会社は社員を増やしすぎると、社員を食べさせるために事業をせざるを得なくなります。

設立当初に掲げていたビジョンは遠のき、二次請け・三次請けなどの案件をひたすら回すような状況になってしまうわけですね。

個人の場合は固定費は法人ほどかかりませんが、対応可能な業務=自分のスキルで対応できる業務となるため、そもそも受注できる案件が限られてきます。

僕の場合で言えば、デザインやフロントエンドは対応できますが、システム開発となると一人では対応しきれません。

同じように写真撮影もできませんし、イラストを描くこともできません。

せっかく自分の周りで専門外の相談ごとが発生しても、対応できる人が見つけられずに機械を損失してしまった。

フリーランサーであれば、そういう経験をしたことがある人も少なくないはずです。

また何とか対応できる人を見つけたとしても、その人の人間性やスキルなどを見誤ってしまい、要望に沿ったものを納品できないとか、最悪の場合、大切なクライアントを失ってしまうなんてことも起こりえます。

フリーランサーのコミュニティを作る

こうした法人・個人のデメリットを解消するには? と考えたとき、フリーランサーのコミュニティを作るというアイディアが浮かびました。

チームじゃなくて、コミュニティです。

言葉の意味として合っているかわかりませんが、チームはいつも同じ面子、コミュニティはゆるいつながり、みたいなイメージです。

いつも一緒にいるわけじゃないけど、相手の人となりやスキルなどを何となく把握していて、連絡を取ろうと思えばいつでも取れる。

そういうフリーランサー同士のつながりを作ることができれば、何か専門外の相談が発生した際に機会を逃さずに済むし、案件内容によってスキルのマッチした人をアサインして、期間限定のチームを編成するみたいな動き方もできるはずです。

人が増えれば増えるほど顧客との接触は増えるので、その分コミュニティ周りで発生する相談件数も増えるはず。

言ってみればコミュニティメンバーのすべてがクリエイターであり、すべてが営業マンみたいな感じです。最高じゃないですか?

デメリットもある

もちろん、このアイディアにもデメリットはあります。

まずフリーランサーのデメリットは、何といっても個人であるということ。

個人には法人ほどの体力(≒資金力)があるわけではないので、法人ほどの信用はありません。

また案件途中で行方をくらましてしまうフリーランサーもちょくちょくいるようなので、そういうのもフリーランサー全体の信用を落としてしまう原因になっていると思います。

でもコミュニティを構築することで、これらのデメリットを小さくすることは可能です。

もし誰かが何らかの事情で離脱せざるをえないときも、コミュニティから代わりの人間を見つけることができます。

またフリーランサーが音信不通になってしまう理由って、おそらく自分のスキルに見合わない難しい案件を受けてしまったとか、クライアントからの理不尽な要求に心が折れてしまった、とかだと思うのです。

コミュニティのバックアップがあれば誰かしら代打したりアドバイスできるし、理不尽な要求にも団体として対処することができます。

フリーランサーだからって、一匹狼でいる必要はないんですよね。

まとめ

ただ、やはり信用度としては法人の方が上だと思いますし、実際に法人としか取引しないという企業もあります。

そういう背景もあるので、将来的には法人化という選択もありますが、そうなると冒頭でお話しした固定費の問題が出てきます。

その辺りをクリアする方法を模索しつつ、コミュニティとして少しずつ、人の輪を大きくしていきたいと考えています。